2006年度の試行錯誤
2006年度は,神奈川県立総合教育センターの「マークシート処理システム」を使ってアンケート集計をすることにした.理由は,
- 学年クラス番号の入力欄が簡単に作成できること
- 質問用紙とマークシートを別すれば,工夫次第で印刷する紙の枚数も減らせること
- マークを読みとる感度に関する設定がソフトウェア側で可能であること
- 2005年度は,「マークシート処理システム」が本校が所有しているFUJITSUのスキャナ「ScanSnap」に対応したこと
- マークシートは1枚で済むので,速く処理できることが期待できること
- 読み取り基準のマークの面積が小さいので,リソグラフでマークシートを印刷するときの「読み取り基準のマークはまっくろに」というハードルが低いこと
- JAVAを使わず,ソフトをインストールするだけで使用可能なので,導入に関してもハードルが低い.「やりかた」さえまとめておけば,さっさと引き継いで足を洗えると期待できること
の7点.試験的に,「生徒による授業評価」で使うマークシートを作成,田崎がマークを塗ったものを読み込ませてみたところ,「しきい値」と「濃度」の設定を甘めにすれば,マークの認識については高い認識率が確保できそうという感触を得たので,生徒による授業評価についてこのシステムを使うこととした.なお,このソフトは集計機能は備えていないが読み取り結果をCSV形式で保存できるため,集計操作は表計算ソフトウェアで実施する等の対応が必要である.
実際に「生徒による授業評価」にて使用したところ,クラスによって,マークの濃淡などがまちまちなので,「しきい値」と「濃度」のチューニングには苦労した.チューニングが済んでも認識率は100%ではないため,読み取り結果とマークシートを照らし合わせて読み取れていない部分については入力し直したりしなければならなかった.
結局1クラスあたり1時間程度の集計時間が必要で,21クラスすべてを集計するのに1週間程度を要した.
このシステムを使う上でのコツは,ともかくマーク欄を「まっくろ」に塗りつぶすことである.それができれば,ほぼ完璧に集計できる.しかし,授業評価アンケートは塗りつぶす項目がとても多く,しかも「まっくろ」に塗ることができる文房具(サインペンなど)をアンケート実施時に全員の生徒が持ちあわせていることもない.したがって,一定数のマークシートについては手入力でフォローせざるを得ないということを含めて,継続して利用するか,他の手段を考えるかは検討課題として残った.
2006年度は,田崎は担当だったので夜遅くまで残業しようとなんだろうと,ともかく集計作業をした.2007年度は田崎は担当から外れた関係で他の教員に引き継いだところ,引きついだ教員からはマークの濃淡によって読み取りがまちまちになるところついて難色が示された.
2007年度の2回目のアンケート調査はどうするかは2007年度の係が決めることではあるが,生徒がコンピュータに入力する形でのアンケート調査など,集計方法の再検討が迫られているのは確かである.
なお,「マークシート処理システム」の名誉のために付け加えるが,2007年度当初に情報科で実施した試験(50問,マーク形式)については,
- マークは濃く塗りつぶすこと
- 塗る道具は,太いボールペン,サインペンを使うこと.鉛筆は使わないこと
- 道具がない生徒は,サインペンを貸すので申し出ること
という設定で,時間をかけてマークシートを使った試験を実施したところ,教員による再入力の手間はほとんどなく,1クラスあたり30分程度で集計することができた.
これより,学校評価アンケートなどマークシートでアンケートを取らざるを得ないものについては,ボールペンで回答してもらうよう案内文を添えることで集計の困難は軽減されることと思う.
したがって,システムの特性をよく理解している教員がアンケートを実施する分には十分使うことができるものだが,一方で校内全体で動く場合は,よく知らない教員がかかわっても十分使うことができるかどうか,というところも考えなくてはならない.このギャップを埋める工夫が必要とされているところなのだが,難しい課題である.